「第40回 病診連携Wの会」報告

(2017.6.12更新)

本日は、第40回の記念すべき病診連携Wの会にあたり、神奈川区をはじめ、近隣各区の多くの会員のお集りをえて、盛大に開催する事が出来ましたことをあつく感謝申し上げます。
平成4年に第一回の総会を開催以来、既に25年が経過いたしました。この間、地域の診療所と済生会神奈川県病院がより良い病診連携を目指して、患者の紹介、診療、連携医療の内容に関して、多くの問題を解決しながら、すすんで参りました。
当初は、患者のたらい回しが話題の時代でありました。きめ細かい多くの話し合いが行われ、次第に相互理解がすすみ、連携の内容は診療所側も、病院側も患者側も満足するものに近づきました。しかし、平成19年に済生会神奈川県病院が,その機能の大部分を鶴見の済生会横浜市東部病院に移すという、「病診連携Wの会」の存続にも関わる事がおこりました。人口23万の神奈川区には中核病院もなくなりましたが、幸い鶴見区の先生方と済生会横浜市東部病院のご理解もあり、地域医療の新たなあり方を示しながら、試行錯誤を繰り返し、よりよい病診連携を目指して、病院側も、診療所側も忍耐強く議論を重ねました。そして、10年の年月を経て、今年の2月に、済生会神奈川県病院は新棟の工事も終え、以前にも増してよりよい医療の提供とよりよい病診連携を目指して、見事なグランドオープンを見せていただけた事は感激に耐えません。
医療は、医療関係者のみでは成立いたしません。患者,家族、地域の人々の医療に対する協力と理解により、より良い医療が提供されます。
身近な問題として、我々が、紹介する時も、制約された現在の保険医療制度の中で、患者がもとめる医療をより満足度の高いものとしていかに提供できるかという事も我々の使命として大切です。
待ち時間の問題を始め、患者をめぐる医師同士の対応等も含め、一つ一つ問題点をとりあげ、解決しながら、多くの足跡を残して来たのはご存知の通りであり、会員の知恵と協力の賜物と感謝いたしております。
新たな病院の発足にあたり、済生会神奈川県病院は、神奈川区、鶴見区などの横浜市東部地域に、良質な地域完結型医療システムを構築する事を使命とすると明言しております。
私たちにとって、一番の関心事は、私たちが紹介した患者さん達が果たして、単なる高度医療のみでなく、提供する我々の医療もふくめて、如何に満足して頂けるかということです。
早速ホームページで、活動内容、診療成績等をみさせていただき、着々とこれらの問題も含めて、多くの成果を拝見いたしましたが、新たな取り組みと努力に敬意を表します。 その中でも、特に紹介側にとって気になる事は、折角紹介しても、患者さんがどれだけ満足しているかということです。患者さんへのアンケートの中では、医師、看護師、各検査技師に対しても、患者さんの満足度が非常に高いという事も報告されていました。更なる信頼をもって,病院側の日頃のご努力に敬意を表します。
私どもは、地域では、運命共同体です。この次は、病院より私どもへの逆紹介していただいた時、それに報いる様に診療所側も、診療レベルのさらなる向上にも努力し、さらに、より良い地域連携医療をつくりあげたいとおもいます。
その為にも、Wの会の総会は、日頃名前だけで、中々多忙でお目にかかれない同士ですが、本日は、気楽に話して、『顔の見える病診連携』を完成する機会として、有意義な会となりました。 厚く感謝申し上げ、今後の更なる発展を期待いたしたいと思います。
世話人一同


発表原稿


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