「第28回 病診連携Wの会」報告

(2005.12.4更新)

「第28回病診連携Wの会」は平成17年12月1日に開催された。
今回は、大きな変革が予想される来年度の医療改正を前に、連携の意義を再検討しながら、会はすすめられた。
各地で多くの連携医療が活発に進められているが、医療制度改革の面からも、連携の意義が高く評価されてきた事が注目され、とくに地域連携パスの充実が求められていることが解説された。今後、この動きからも、在宅を含めた地域連携パスの構築が求められよう。
次いで、「右下腹部痛の診かた~急性虫垂炎を中心に」は日頃診療所で遭遇する患者にたいしてどのように病院側が診ていくかを、他診療科の先生方の意見も交えて明快に解説された。
診療所側、病院側の良好なコンセンサスが大切な病診連携の上から、安心してまかせられるシステムの開発も含めて、このような意見の交換の重要性が論じられた。
次いで、実際に開業医から紹介された患者が病診連携と病院の対応をどのように評価しているかを、患者にを出したアンケート集計から論じられた。
紹介された医師に対しては、満足度は高かったが、築後年月がたった旧館に入院した患者は、トイレはじめ設備について、厳しい希望が述べられた。
患者が求める連携医療の中で、入院環境も大きな意味があることが再確認された。
患者にアンケートする場合の個人情報問題と共に、中々本音が聞こえないのではないかという参加医師からの意見も述べられ、今後これらを考えながら、連携医療の評価を正しく得る方法についても慎重に考えたい。
今回は、研修医の若い先生方が多く参加され、診療所側の医師にとっても、新しい医療の動きを実感すると共に、若い先生方から、現場の診療所の医師の姿を見て、病診連携の重要さを再認識する意見が多く寄せられたことは大きな収穫であった。
世話人一同


上に戻る